宮古島からフェリーで行ける最後の大秘境、大神島
奇岩・巨岩が並ぶ最後の大秘境、大神島
池間島には池間大橋ができ、伊良部島にも伊良部大橋が開通しました。
宮古島からフェリーがないとたどり着けない近隣の島は、大神島のみです。
地元民からも最後の大秘境と言われる大神島へ行ってきました。
大神島へ行くには、宮古島の島尻港から出てるフェリーに乗ります。
宮古島(島尻港)から大神島まで、フェリーで約15分ほど。
大神島は、1周約1時間の小さな島です。
夫の叔母から聞いた地元民の噂話によると、大神島のてっぺんにはキャプテンクックの財宝が埋まっているとか。
大神島では海に潜ったり、山頂(遠見台)から周囲の島々の景色を楽しむことができます。
ただ、本当に何もない島です。
奇岩・巨岩の並ぶ海岸沿いの風景を眺めたり、のんびり散策するくらいですね。
後編で紹介するおぷゆう食堂が数年前にでき、それが島唯一の商店です。
宮古島からフェリーに乗って大神島へ
大神島へは、宮古島の北側にある島尻港からフェリーに乗ります。
※フェリー乗り場の詳細は、最下部に載せています。
フェリーの運賃は往復で670円。
このチケットは行きと帰りの分を兼ねています。
(帰りは切符のチェックもありませんでしたが)
島尻港を9時に出る朝イチの便に乗りました。
大神島と宮古島を結ぶフェリーは客席30人程度の小さい船です。
伊良部大橋ができる前、伊良部島へのフェリーは車も載せられる大きさでした。
同じような船を想像していたので、よけいに小さく感じます。
フェリーが小型なのと、この日は宮古島で風速6Mの強風なこともあり、めちゃめちゃ船は揺れました。
わずか15分ちょっとの船なのに、船酔いしてしまいました。
窓際の席でスマホを見ていたのが良くなかった…
船酔いで写真どころでなく、フェリーの写真もこれ一枚だけ。
自分の席から船内を撮影しています。
大神島に到着
写真の船が私たちが乗ってきた船です。
不安になるほど何もないです。
右側に映ってる犬は、ゆりちゃん。
つながれていないので、港やおぷゆう食堂を気ままに行き来しています。
船着場から島の中央を見たところ。
左手に沖縄風のあずま屋があり、その奥にはお手洗いがあるようです。
右側で見切れているのがフェリーの時刻表です。
何もなくて、どこへ行けば良いのか悩むレベルです。
シュノーケリングなど予定を組んでるのでなければ、フェリー時刻表の隣りにある島の地図を写真に撮り、海沿いを散歩してみましょう。
フェリーは日に4本、夏場でも5本です。
乗る便と帰る便を決めておいたほうがいいと思います。
何しろ、大神島には何もないので、島の周囲や山頂の遠見台へ行っても、それほど時間を要しません。
フェリーが出た直後に暇になると、3時間近くも暇を持て余すことになるかも?
大神島の海岸沿い
島全体は小山のようになっていて、島の周り、海岸伝いに道があります。
海岸沿いの散歩道と山頂へ続く島の中心通り以外は、今でもジャングルです。
島をぐるっと囲むように散歩道があります。
ただし、一周はできません。
途中で途切れてるので、島の反対側まで行って引き返すことになります。
ネットで大神島の写真を見ると、だいたい奇岩のある海の写真です。
大神島の周りにある奇岩は一見の価値があります。
透明な海に奇岩・巨岩がたくさん並んでおり、インスタ映えすることウケ合いです。
漂着物もそのまま。
手付かずの海と海岸線です。
砂浜に生えてる植物も南国チックです。
海が苦手な私でも、つい写真におさめたくなる透明な海。
左手に透明な海、右手を見ると…こんな大自然!
奥は割とジャングルです。
砂浜と奇岩とジャングルの大神島。
大神島の海岸沿いには奇岩・巨岩が並んでいます。
この奇岩・巨岩群が大神島独特の風景です。
海と反対側の島の内部を見ると…大自然です。
舗装道路と島の間に海水が流れ込んでいます。
島の奥を見たいなと思っても、舗装された散歩道からは一歩も中に入れません。
何しろ、岩と緑で覆われていますから。
巨岩の隙間の奥には、お墓がありました。
道路沿いに結構、お墓があります。
それも道路から2〜3Mの距離で、お墓までだけ簡単に舗装してたり階段を作っています。
散歩道は行き止まりなので、いったん港へ戻ります。
大神島の山頂へ向かうメイン通りの坂を登って遠見台へ行き、帰りには島唯一の商店であるおぷゆう食堂で休憩を取ります。
大神島の中心は港と山頂を結ぶ坂道
港の正面から島の中央へ続く坂道が、大神島の中心部です。
この中央通り沿いにいくつも建物があり、そこで暮らしてる人もいます。
狭い島で山のてっぺんまへ向かう道なので、傾斜はとてもきついです。
大神島で暮らしている人たちは買い物など、荷物の移動にゴルフカートを利用していました。
港の正面にあるポストが遠見台へ続く坂道の入り口です。
海抜5Mと表示があります。
大神中学校と小学校の跡地です。
中を覗いたら空き地でした。
平良市立とあるので、宮古島が宮古島市になる前にあったようです。
使われてる様子のないコミュニティセンター。
ここで海抜12Mです。
右手にコミュニティセンター、写真の左手に有る電柱でもう海抜20M、坂がどれだけ急勾配か分かります。
海の中に見える巨岩が大神島らしいですね。
集落の先で道はおしまいです。
ここから更に登ると、遠見台があります。
遠見台入り口の脇には、井戸がありました。
ここで海抜37Mです。
あいにく祭祀の日にあたってしまい、遠見台への道は立ち入り禁止。
(ふだんは遠見台まで登れる)
元来た道を下って港へ戻ります。
登る時も急でしたが、下りはもっと角度を感じます。
坂の上から海を見ると、どれほどの急傾斜なのか、良く分かります。
水平線の奥にみえるのは宮古島です。
大神島唯一のおぷゆう食堂
帰りのフェリーが出港するまで、島内唯一の商店・おぷゆう食堂で食事をしながら休憩します。
おぷゆうとは、伯父さんのことです。
宮古方言の本には、一番上の伯父が「うぷうや」とあります。
ひらがなの表記に違いがありますが、発音すればほぼ同じです。
おじさんの食堂というだけあって、お店はおじさんがやっていました。
数年前に開店したようで、島唯一の食堂であり商店です。
おぷゆう食堂にはテラス席があります。
写真の右側の建物がおぷゆう食堂です。
観光客にとっては食堂ですが、島の住人にとっては商店でもあるようです。
乾麺、塩、砂糖、小麦粉などの日用品が売っていました。
食事ができるのを待つ間に、飲み物チェック。
東京では見たことのない種類のジュースなどあり、旅行に来たという感じがします!
私はカレーライスを注文。
鶏がたっぷり入ってて美味しかったです。
おぷゆう食堂のお食事メニューはカーキダコ丼、カレー、宮古そばの3種類。
カーキダコとは乾きタコ、つまりタコの干物です。
カーキダコは大神島の名産品になっています。
つまり、おぷゆう食堂でのお食事は保存のきくものという訳ですね。
私たちが行ったときはサザエのつぼ焼きが1つ150円でありました。
保存食以外の季節のメニューは手書きであるので、チェックしてみましょう。
夫が頼んだカーキダコ丼。
左上から、もずく酢、青菜とツナの和え物、汁、カーキダコ丼です。
青菜は大根の葉っぱです。
お酢を使った和え物ですが、とても美味しかったです。
汁は味噌汁ではなく、なぞの汁のまま。
海っぽい味がしたそうですが…
カーキダコ丼は、親子丼の鶏をタコと替えたような味付けです。
思っていたより美味しく、海産物の苦手な夫がとても気に入っていました。
干物というとしょっぱそうですが、カーキダコは全然しょっぱくなく、カツオ?の薫りがすごく強く、いつまでも噛んでしまうような美味しさです。
大神島近辺のタコはたこつぼに入らず、タコ取りの人がタコの棲家を一軒ずつ回って取ってくるそうです。
でも、最近はタコを取る人が減っているんだとか。
食後に青菜のことやカーキダコのことを尋ねると、おじさんがいろいろ教えてくれました。
実は店に入る前に、営業中かどうか尋ねたときは「(ん)なま、まだ」とだけ返され、ぶっきらぼうな印象がありました。
(ん)なまというのは、今という意味です。
まだだよという返事なのですが、宮古の方言なので分からない人も多いかも?
ひと言で終わる質問だとぶっきらぼうに感じるかも知れませんが、もっと話してみたら、気さくでおしゃべり好きなおじさんでした。
何もない大神島ですが、歩きまわった後は、ぜひ島を出る前におぷゆう食堂でゆっくり食事をしてみて下さい♪
カーキだこ丼がとっても美味しいです。
大神島は、もともとは無人島だったと聞いてます。
少なくとも、夫が小さかった頃は無人島だったとか。
30年くらい前までは、定住者がいなかったのでしょうか。
今は山頂へ向かう通り沿いに家があり、島で暮らしてる人もいます。
大神島へ向かうフェリー乗り場(島尻港)
〒906-0000 沖縄県宮古島市平良島尻6
☎ 0980-72-5477