
スキューバやダイビングで人気のリゾート地である宮古島。
のんびり&癒しのイメージがある宮古島で、まさかあんな恐ろしい目に遭うとは…
今回は、ディープな宮古島体験の話をします。
長文になります!
正しくは、宮古島でありません。
伊良部大橋を渡った伊良部島の先にある下地島での遭難未遂事件です。
※このページの写真はクリックすると、別窓で大きな画像を表示します。
ここ何度かは、3人で宮古島に旅行しています。
私、夫、友人です。
その友人が、大の釣り好きなんです。
前回までは、友人が一人で夜中に釣りへ出かけていました。
が、今回は夫が「俺も釣りしてみようかな?」と言いだし、ならば3人で一緒に釣りへ行こうという流れになったのです。
自己紹介にも書いてる通り、私は海が好きではありません。
ですが、まあ、そこは空気を読み、夜中の釣りへ同行することにしました。
(ブログのネタにもなるし、いいかな?)くらいの気持ちですね。
宿泊先に一人で残るのも寂しいですし。
宮古島の夜は真っ暗で、とにかく静かですから。
同行はしても、私自身は釣りをするつもりはなく、ブログ用に写真でも撮るつもりでした。
行き先は、伊良部島の先にある下地島です。
友人は前回(2016/11)も、そこへ釣りへ出かけています。
宮古島のパンフレットを見ると、ちょうどその場所に釣り人のイラストが描かれています。
釣り好きの人たちには、有名な釣りスポットなのでしょう。
▼パンフレットにある下地島のマップ

ピンク色の印が事件現場です。
すぐ隣りに釣りを楽しむ人のイラストが載っています。
夜中の3時に起床、すぐ出発です。
真夜中の宮古島で、伊良部大橋へ車を走らせます。
伊良部大橋を渡り、伊良部島から奥の下地島へと進むにつれ、更に暗くなります。
下地島には、本当に何もありません。
GoogleMAPの現在地表示とハイビームが照らす数メートルの光だけを頼りに、草むらをかき分けて行きました。
その時点で、私はもう釣り人という人種に呆れていました。
何を好きこのんで…よくやるよ…と。
真っ暗闇の中、GoogleMAPも認識してない場所をわざわざ入っていくんです。
人の背より高い雑草地ですよ?
でも、着いてきてしまったものは仕方ありません。
▼GoogleMAPで見た下地島にある目的地

オレンジ色の印の場所が、車を停めるところです。
その下のピンク色で囲んだ当たりが、釣り場への入口です。
草むらを抜けて、再び舗装された道路へ出ました。
目的地に到着です。
カーブを右へ曲がり、制限速度の標識が見えたら、そこから少し行った右手に雑草が倒れている場所が駐車場です。
車一台分だけ、雑草が倒れています。
道路がカーブしてる、制限速度の標識があるというのが目印なんです。
まさに、離島の果ての地です。
支給されるままに、ヘッドライトを頭につけ、手袋もはめました。
洞窟探検にでも行くような装備です。
私はミニスカートで生足なんですが…
そう言えば…
前日、釣りのために長靴を買いに行ったんです。
私が一番安いゴム長を選ぶと、友人にダメ出しされました。
釣りをする場所はゴツゴツと荒れた岩場だから、靴底の厚いものにしなさいと。
「剣山の上を歩くと思って」と言われました。
小さいサイズの長靴がなかったので、結局、売り場にある底が厚めの運動靴を選びました。
車を止めた場所から数十メートル戻り、海側の藪へ入っていきます。
入っていくと言っても、道はありません!
藪ですよ、真っ暗闇の中で藪…
藪の先は、風雨で削られてトゲトゲになった石灰岩の岩場です。
▼石灰岩のトゲトゲした岩場

この写真は宮古島の海ですが、石灰岩でできた岩場はこんな感じです。
4月頭で緑の季節を迎えた離島では、クサトベラが岩場を覆っていました。
▼石灰岩の岩場によく生えているクサトベラ

クサトベラとは、こんな木です。
これが岩場全体を隠すように多い茂っています。
友人は右と左、交互に足の置き場を見つけながら、起用に先へ進んでいます。
石灰岩の岩場の8割はクサトベラで覆われていました。
ライトで照らしても下の岩場が見えないくらいにクサトベラがうっそうと茂っているんです。
▼通り池の石灰岩とクサトベラ
現場からも近い下地島の通り池の写真です。
これは11月終わりですが、私たちが行ったのは4月で岩はほとんど見えない。
私は数歩進んだところで、まっすぐ立っていられなくなりました。
石灰岩がゴツゴツと尖っているので、足全体で地面を踏むことができません。
足の爪先だけしか乗せられないんです。
クサトベラの茎が交差してると思って足を乗せ体重をかけると、パキパキと折れて足を踏み外します。
両足の2点だけでは、どうしてもバランスが取れなくて、手をつきながら歩きました。
あっという間に手が痛くなりました。
15分ほど進むと、私の腰くらいの崖にぶつかりました。
友人が先に昇って、手を引いて私を持ち上げてくれ、何とか登れました。
ふつう崖とか登ったら、ゴールだと思うじゃないですか。
ところが登った先は、さらにアップダウンの激しい岩場でした。
クサトベラの直ぐ下が岩場なのか、岩場が削れた穴なのか、まったく分かりません。
足場にするにはクサトベラでなく、岩場でないと危険です。
片手と両足の3点でも厳しくなり、私は四つんばいにならないと進めなくなりました。
尖った石灰岩を手でつかみ、体重をかけながら、片足ずつ次の足場を確保して進みます。
互いが絡まるように生えているクサトベラに引っかかり、何度も躓きそうになりました。
靴ヒモをほどかれ、2〜3回結び直したところで、ヒモは中へしまいました。
首から下げていたカギ類は友人に預け、カバンは夫の持つクーラーボックスに入れてもらいました。
手足の届く範囲につかめそうな岩が見えない場所では、クサトベラの根っこに近い茎を3〜4本まとめて引っ張ってみます。
抜けなければ、そのまま引っ張りながら、足を移動させる場所を探します。
右手、左手、右足、左足…と一歩ずつしか進めなくて、ひとりツイスターです。
予定では道路から歩いて30分くらいでしたが、全然そんな感じじゃありません。
前回、友人が訪れたときは11月の終わりで、ただの石灰岩の岩場でしたが、今回は4月、石灰岩の岩場は完全にクサトベラに覆われています。
友人にとっても、想定外の状況だったようです。
釣りは諦めて、帰ることにしました。
これが、失敗でした。
下地島の端っこ、クサトベラと石灰岩しかない岩場で遭難してしまいました。
進めば進むほど、アップダウンが激しくなります。
口には出しませんでしたが、本当に帰れるんだろうかと不安でいっぱいでした。
友人が先頭で、時々スマホの現在地表示で方向を確認しながら、ルート取りをします。
私は黙々と一人ツイスターで一歩ずつ着いていきます。
夫は、私のフォローのために最後に着いてきてくれます。
時折、友人が見えないくらいに離されて、ライトで周囲を確認すると、かなり深く切り込まれた崖がいくつもありました。
友人は釣り道具一式を持って、それを杖代わりにしていました。
夫はクーラーボックスに釣り餌と私のカバンなどを入れて、重し代わりにしてました。
二人とも重い荷物を持ちながらなので、汗だくでした。
クサトベラのすき間の黒い影は、増えていくばかりです。
その影の下が数十センチ程度の穴なのか、深く削れた危険な崖なのか分からないので、片手ずつ片足ずつ移動するしかありません。
▼岩場には深い穴や崖がところどころ
これも通り池の写真です。
岩場には深い穴や崖があるというのが分かるかと思います。
海へ近づけば近づくほど、落とし穴ポイントが増えます。
転んだり足を踏み外せば、鋭い石灰岩の先端でケガをします。
深い崖のところで足場を間違えたら、大惨事です。
ザーザーと言う波の音で、海が近いと分かりました。
後で聞いたところによると、海から50センチという崖まで行ってたそうです。
真っ暗闇で、ライトが当たる目の前だけしか見えないのがかえって幸いでした。
怖くて、ずっと膝の震えが止まりませんでした。
私がすっぽり入るような深い穴に囲まれ、進める方向がなくなったので仕方ありません。
折り返しの前後で、夫はiPhoneを紛失。
買ったばかり、14万くらいしたのに。
スマホ本体もですが、旅行の動画や写真がなくなるのは残念でした。
けど、友人と夫だけなら、多分、問題なく道路まで戻れます。
満潮とか干潮の時間は確認していませんが…
置いて行かれてる間に潮が満ちてきたら? 身動きできずに波に運ばれてしまいます。
諦めたり、ケガでもしたら、助けを呼ぶために置いて行かれるかも?
私は絶対にケガだけはしないように、一層注意深く進みました。
四つんばいですけど。
子鹿並みに足が震えてましたが、諦めませんでした。
途中、クサトベラにアザミが混じっている場所があり、手袋の上からでもトゲが手に刺さりました。
もう岩場や草木で足も切り傷・擦り傷だらけです。
そして、折り返しから約30分、90分に及ぶ遭難が終了。
四つんばいのまま、岩場をさまよい続けましたが、何とか舗装された道路へ戻ることができました。
足の裏全体に体重をかけても良い状態に感激して泣きそうでした。
90分あったら、東京駅から新宿駅まで歩いて行けますからね。
真っ暗闇の中、ずっと剣山みたいな岩の上を這いつくばって…軽くショック状態になりました。
手のひらには斑点状のキズ、足にもキズ、全身の筋肉痛は1週間ちょっと続きました。
防波堤に駆け上ったりテトラポットの上で釣りを楽しむような釣りマニアの友人ですが、こんな思いはしたことないと言ってました。
夫も、いつ私が諦めるかとハラハラしてたそうです。
歩けないと言い出したらどうしよう? といろんなことを思いめぐらせたと言ってました。
私も、人生でこんなに根性を見せたことはありません。
釣り好きの皆さん、春夏の岩場にはくれぐれもご注意下さい。
× × ×
《追記》
ベアグリルズのサバイバルゲーム(MAN vs. WILD)という番組でハワイの火山の回を見たら…
番組終盤の溶岩原が迷子になった下地島の岩場に似ていて、遭難しかけた時のことを思い出しました。
尖った岩だらけなので、ベアさんは、靴下を手袋代わりにしていました。
さらに、春の下地島には、トラップのようなクサトベラがぎゅーぎゅーに生い茂っています。
✈ 宮古島でのレンタカーと格安航空券は?
私たちは毎回飛行機のチケットと宿泊予約を別にしています。
ツアーだと日程に自由がなかったり、行きたい日にちが安くなかったり…理由はいろいろです。
飛行機のチケット代は現在、往復3万円程度です。
大型連休や混み合う時期は避け、閑散期だけに絞って予定を組んでいます。
夫の祖母に会いに行くのが最大の目的なので、正月もお盆も関係ありません。
航空券の安さをメインに日程を組めば、宮古島への往復で3万円と思って下さい。
今回(2018年12月)は過去10数回の宮古島旅行で最安の1人あたり往復26,580円でした!
ちなみに、一番高かったのは伊良部大橋ができたあとで、1人往復45,000円でした。
(閑散期の平日でこの価格でした)
新しくANAでも宮古島直通便が出ていますが、私たちはJTA(JAL)便を使っています。
理由は、同じ1泊2日でもANAとJTA(JAL)では現地の滞在時間がまるで違うからです。
JTA(JAL)の方が9時間以上も長く、1泊2日でも朝着いて夜帰るので丸2日間、宮古島でゆっくりできます。
※ 羽田宮古島間の直行便でJAL(JTA)とANAの航空チケットを比較も参照して下さい。
次に宿泊代です。
宿泊先も安く、今回は1人1泊2,000円でした。
宮古島はリゾート地です。
宿泊費がとても高いホテルもたくさんあります。
そうでない、安い宿泊先も結構あります。
安い宿泊先を探したい時は「ホテル」ではなく、「ゲストハウス」や「民宿」などを探すのがおすすめです。1人3〜5,000円でも充分良い部屋が見つかります。
お金に余裕のある人はオンシーズンに、安く旅行したい人はオフシーズンを狙いましょう♪

もうひとつ重要なのがレンタカーです。
レンタカーは全国展開してる大手の業者から、地元密着型のこじんまりとした業者までさまざまあります。
費用を安く抑えたいなら、やはりおすすめは地元のレンタカーです。
私たちは毎回キューブタイプで、後部に釣り竿やクーラーBOXを載せるスペースがある車を借りています。
レンタカー料金は、5,000円から7,000円です。
スカイレンタカー

★フジレンタカーのキャンペーン情報★ (フジレンタカー【公式サイト】)
★トライレンタカーのキャンペーン情報★ (トライレンタカー【公式サイト】)
※宮古島で格安の地元レンタカー9社を比較で各社のチラシを載せています。
楽天トラベルで宮古島でのレンタカー料金比較をする
工夫次第で、格安の宮古島旅行ができます。
浮いたお金は、現地での遊びや美味しい地元の料理やおみやげ購入などに使うことができます♪