
2016年4月頭に、また宮古島へ行ってきました。
今回は、最新のDEEPな宮古島名所「石灰華段」を紹介します。
宮古島の婆ちゃんの家に到着すると、夫の叔母に「ティタガーへ行ってみない?」と言われ…
ティタガーと言われても全く見当もつかず、私たちは「???」です。
ティタガーとは、石灰華段のことだそうです。
ただ「せっかいかだん」と耳で聞いただけでは、よく分かりません。
?が消えない私たちに叔母は「世界遺産の九寨溝の小さい版みたいなもの」と教えてくれました。
しかし、私は「世界遺産の九寨溝のミニチュア版か〜行ってみたい!」という気持ちにはなりません。
なぜなら、この叔母はものすごく冒険好きな人だから。
案の定、石灰華段まで行くにはロープで崖を上り下りするとのこと。
私が車の中で待っていると言うと「怖くて車の中で待てないんじゃないか?」と心配されました。
意訳すると、一緒に行った方がいいということですね。
どんなに寂しい所でも、そんな大自然の中へ分け進むくらいなら心細くても車で待つと同行を断りました。
最終的には「車で待つのは無理だろうから、留守番しててね」と言われて、ようやくひと安心。
と言う訳で…
私はお留守番になります。
ので、石灰華段関連の写真と冒険譚については、夫と知人の提供です(笑)
※このページの写真はクリックすると、別窓で大きな画像を表示します。
宮古島の石灰華段へたどり着くまで
世界遺産の九寨溝の小さい版と書きましたが、詳しくは2009年8月14日の琉球新報『「石灰華段」を県内初確認 宮古島市・保良の海岸』などを見て下さい。
まず、石灰華段までの道の入口にたどり着くまでが大変です。
東平安名崎の付け根あたりで、道無き道、茂みの中を入っていくそうです。
当然、目安になるような住所もないし、地図上にも道がないので地図も当てになりません。
『太陽泉探訪-ティダガー石灰華段-』の最下部に地図と緯度・経度が載っているので、興味のある方は参考にして下さい。
駐車場だと入れて車を止めたところは、単に木々が倒れているだけだったと言います。
(戻ってきた車のタイヤは泥だらけ)
正に、ジャングルです。
宮古島によくいる黒いアゲハっぽい蝶々がたくさんいて、さたに車のドアを開けると、無数の虫がバタバタと羽ばたいて真っ黒&真っ暗になったと言ってました。
100匹 1,000匹というレベルでなく、虫のカーテン状態だったとか。
(私なら失神して泡吹いてます)
虫嫌いでなければ行けるのでは? と思いそうですが、ジャングルはまだ続きます。
目的の石灰華段へ行くには、急勾配な崖を降りなければならないのです。
細いロープ1本だけで自重を崖下へ下ろします。
(私、ふつうに無理です…)
宮古島「石灰華段」へ行く途中の急な崖
上下が分かりにくいですが、写真の上部が崖の上になります。
真ん中を縦断する細いロープを使って、崖の上り下りをします。
石灰華段へ向かう崖の急勾配っぷり!
この崖がどれだけ急な崖か、人間が写ってる方が分かりやすかろうと写真を撮ってきてくれました。
多分、実際は写真の数倍は迫力があって急に感じると思います。
(左)遠近感があり、崖の急さが分かります
(中)写真上部、崖の後方には海が見えます。
(右)完全にロープに頼ってるのが分かります。
崖と言っても、地肌丸出しの崖ではなく、完全にジャングルの中にある崖です。
ロープが通ってるところ以外は上下左右とも木々に覆われています。
写真には写っていませんが、崖も虫だらけで、この細いロープにさえイナゴがいて、潰したくないからそこを避けて握ったりしたそうです。
ちなみに、行きも帰りもこの崖を使う以外に石灰華段への道はありません。
下りは良くても、帰りもロープ1本で崖を上らないと帰れません。
石灰華段への道のりがどれくらいDEEPか?

一見すると、ただ宮古島の大自然を写した一枚の写真。
実は、この写真はとっても重要な写真なんです。
一体、何が重要か?
それは…帰り道の目印だからです。
写真中央の少し上に、背の低い2本の松が並んでいます。
この二本松の下に、ロープを張った崖の入口がある、という目印です。
二本松の下にある崖への入口
帰りの目印パート2です。
先ほどの二本松の下、石灰華段への道(=崖)の入口として写した写真です。
森の中央部にある真っ黒い部分が崖への入口だ、とのことですが…
分かりにくいので、入口部分をオレンジ色で囲みました。
二本松の写真と合わせて、帰り道の目印になります。
いよいよDEEP宮古島「石灰華段」へ

ジャングルを通り、ロープで崖を下り、帰り道の目印も確保したところで、目の前には海が広がり石灰華段に近づいてきました。
写真の両端を見ると、何となくそんな雰囲気の地形が見えます。
いよいよ石灰華段へ向かいます。
岩場が続く石灰華段への道

視界が開けても、まだ安心は禁物です。
石灰華段への道は、岩場が続きます。
石灰華段の直前で渡れなくなる

苦労して石灰華段近くの岩場まで来たものの…

満ち潮の為(?)か、海が高くて通れなくなっていました。
写真の左の青い曲線側から、青の直線側へ渡らないと石灰華段までは行かれません。
険しい岩場を通ってきたのですが、ここで海を渡れずに石灰華段は断念。
この後戻ってきた夫と知人は、汗ビッショリ!!
まるでスコールでも浴びたかのように、Tシャツが重く濡れていました。
夫と知人はみっちり筋肉痛になりました。
残念ながら、石灰華段へはたどり着けませんでしたが…
その途中にあるという洞窟を探検してきたそうなので、写真を載せます。
石灰華段そばの洞窟

悪魔の城の入口と言われたら信じるレベルのおどろおどろしさ。
写真だけでも充分怖いです(><)
洞窟の入口

冒険好きな叔母はこういうのを見ると、つい行ってみたくなるようですね。
一歩足を踏み入れたら、コウモリの大群がばさばさと出てきそうな雰囲気です。
洞窟の内部

写真は明るく見えますが、夫がフラッシュ撮影をしただけで、実際の洞窟内部は真っ暗で何も見えなかったみたいです。
ですが、これといって何もなかったようで。
写真だけで振り返っても、私は絶対に行きたくないですね。
蝶々と虫のカーテンだけでもショック死しそうです。
心の底から行かなくて良かった…
今回はDEEP過ぎて、一般ウケはしないであろう宮古島の隠れ名所「石灰華段」と石灰華段への過酷な道のりを紹介しました。
ふつうの観光で行っても、なかなかたどり着けないと思います。
興味を持った人は…どうすればいいんでしょうね?(笑)